オープンセミナー 2008 @ 四国

日時・場所
- 日時
- 2008-06-28 (土) 13:00-18:00
- 場所
- 香川県・サンポート高松 61 会議室
- 参加費
- 無料
内容
KOF の過去、今、これから

「KOF の過去、今、これから」というタイトルで大阪市立大学の中野教授と jus の法林さんのセッションが行なわれました。 KOF の立ち上げから今に至るまでの経緯について、苦労話を交えながら講演されていましたが、中でも興味深かったのが、「コアメンバーとヘビーユーザーの狭間」と「カリスマの育成」という部分でした。 あまり具体例は出ていませんでしたが、やはりどのコミュニティでも悩みとしては同じようなものを抱えているようです。 後述しますが、コミュニティの人材育成という意味では、イベントでのセッション内容も考えていく必要があると思います。 また、会場の手配や予算面でも苦労されているようです。
なお、中野教授の大学での講義は音声で全てネットに上げているそうですが、そうした活動も OSS (FLOSS) の活動の引き金になっていってくれるのではないかと思います。
PG Cluster

JPUG の三谷さんの「PG Cluster」の話です。 PostgreSQL をマルチマスタの同期レプリケーションで組むというもので、データ読み出し時のクエリの負荷分散に使えるというものです。 基本構成はロードバランサ + クラスタサーバ + レプリケーションサーバの 3 段構成で組まれており、読み出しに対してはアドバンテージがあるものの書き込み時にはレプリケーションを行なうため遅くなるのですが、それを補うために DAFS (Direct Access File System) や DRMS (Remote Direct Memory Access) を使っていこうとしているところは興味深いものでした。 また、海外での PostgreSQL 事情も面白かったです。
最新セキュリティ事情

片山さんのセキュリティに関する話題でした。 いわるゆセキュリティ被害についての報告とそれを調べる手法について講義が行なわれましたが、実際に調べるのは難しいということも分かる内容でした。 ネットワークのログを全て取得し、そこから grep を行なうという地道な方法が紹介されていました。(このくらいなら書いても OK ですよね)
ライトニングトーク
子供向けの学習

エラリーさんが最近考えられている「子供に役に立つプログラム講座を」というもので、VBA ではなく Squeak や Lisp といったものができないかという提案でした。 その中で、プログラムでは「プリント」は 'print' であって 'purinto' ではないので、ローマ字ではなく英語を先に勉強するべきだというのには納得しました。
awk の今昔
nawk から gawk, xgawk への変遷について報告してきました。やはり GD に関しては「awk じゃない」感が皆にもあるようでした。
- 当日の資料はこちら (PDF) です。
- 上記資料の中に出てくる awk で予約語プログラミングはawk で ppencode もどきを参照してください。
- 上記資料の中に出てくる awk で最寄り駅検索はgawk で「最寄り駅Webサービス」を参照してください。
jus 日本巡業報告

法林さんの日本巡業でのいろいろな話と四国八十八箇所めぐりをかけた話題でした。
Momonga Linux 5

Momonga Linux の開発状況と KDE, Gnome への日本語対応状況などの説明ですが、ネタの twm の画面が素敵でした。(w
香川ドメインサーチ

香川県の URL のデータベースを公開したというもので、使い方というか活用方法によっては地場産業の普及に役立てるのではないかと思っています。
Apache Geronimo

面白い内容だったのですが、Java は使ってないので、Geronimo の写真しか覚えていません。(ゴメンナサイ)
Rails 2.1

吉田さんの Rails 2.1 に関する O/R マッパーの話です。 Ruby で MVC で分けたときの Active Record と呼ばれる部分ですが、SQL への負荷を減らすための試みがいろいろされているそうです。
このセッションの間にエラリーさんが「プログラミング言語 AWK」を買いに書店に行っていたのにビックリしました。 翻訳を行う際の語句解析などに使える便利な言語を探していたそうです。 ただし、翻訳メモリの XML 処理ということだったので、Perl を薦めておきました。(苦笑)
JavaScript で書かれた PIC-BASIC エミュレータ

詫間電波工業高専の白石先生による講演でした。 今までマイコンチップを使った講義をやっていたが、これを JavaScript へ移植できないかという試みについてです。 コンパイラの仕組みやパースの方法などを説明されていましたが、情報工学ではないため学生がどこまで把握しているかは微妙だそうです。 でも、教材としてテトリスを作るというものは面白く、個人的にはマイコンチップを使った方に興味がありました。
話からずれますが、awk でテトリスを作成されている兵も世界にはいらっしゃるようです。
懇親会
ほぼ全員に近い人たち (?) が懇親会に参加して、いろいろな話題が飛び交いました。 香川県 (だけじゃないですが) にこんなに凄い人たちがいることを改めて実感してしまいます。
総論
「オープンセミナー 2008 @ 四国」に限った話ではないのですが、少し思ったところを書いておきます。
- 上から視点が多い。全体的に開発者としても視点が多いかな。「開発者じゃないと発表できないのでは?」という方もいらっしゃいましたが、回を重ねるとそういう風潮になってしまいがちかもしれません。
- 固有名詞が多かったように思います。「誰々さんが誰々さんに・・・」という内輪ネタに近い会話が東京の OSC なんかよりも多いように感じました。新しく加わろうとしている人には閉鎖的に感じるところもあるのではないでしょうか。
- 若い人 (小学生とかでも良い) やお年寄りにも受け入れられるようなネタも用意するべきだと思います。
余裕があれば IT 化できるところは IT 化していって欲しいと思いました。
- 無線 LAN などの通信手段の確保
- 電源の確保
- ustream.tv での配信
- IRC などでの双方向通信
- などなど
IT 関係のイベントは全てそうなのですが、回を重ねるごとにセッションの内容が難しくなってきてしまいます。 初心者でも分かる「毎回レベル 1」のセッションがあってもいいのではないかと思っています。
もちろん、これは「awk に関しても同じ」ですから、次回の OSC は少し工夫をしようと考えています。 お楽しみに。
